-
仏さまの教えを活かし、豊かな心を育む
月に一度の本堂参拝や例年の仏教行事への参加をはじめ、境内での散歩で仏さまに手を合わせたり、年長児はお泊り会で坐禅体験をしたり、日々の園生活の中で仏さまの教えに触れる機会が多くあります。
特定の宗教や宗派への信仰を目的とするのではなく、仏教の教えを通じて、自分一人では生きることはできず、様々な支えがあって生かされているということを実感し、目に見えない大きな存在を感じとる想像力と感性を養うことで豊かな心を育みます。
-
日本の伝統文化を大切にする
最近は日常生活の中で、日本に古くから伝わる伝統的な文化や風習に触れる機会が少なくなっています。幼稚園では四季折々の伝統行事を通じて、子どもたちに次のようなことを学んでもらいたいと考えています。
・私たちの身の回りにある文化や歴史に興味をもち、自分のルーツ(根源)をたどる。
・大切な日本文化を継承していく。
・季節の移り変わりや人間生活の変化を身近に感じ取る。
・地域社会とのつながりを認識する。伝統とは自分という存在の根っこにあるものです。他の国と比べて日本の文化だけが特別で素晴らしいということではありませんが、自分が住む国や地域の文化や風習を知ることは、人生をより豊かなものにしてくれるはずです。
-
自然とひとつになる
この地球上で生きているのは人間だけではありません。人間よりももっと大きな存在である自然について、頭の知識ではなく全身で学び、私たちも自然の一部であるという実感をもつことが大切だと考えています。
当園に通う子どもたちは、園庭にある菜園で季節の野菜を育てたり、自然豊かな境内を散歩して四季折々の草花を観察したりして、身近に自然を感じながら生活をしています。
また秋には「動物村」というイベントがあり、普段は触れ合うことのできない珍しい動物たちが幼稚園にやってきて、園庭が動物園に様変わりします。 -
健全な身体をつくる
体力は人間活動の源です。何事をするにも身体づくりが基礎になります。
園での生活は園庭での体操(春夏:たけのこ体操、秋冬:どんぐり体操)にはじまり、毎週1回は専門講師による体育指導もあります。
その他、夏は常設プールでの水泳教室、冬にはマラソン大会にめがけて毎朝境内をマラソンします。園庭は都内屈指の広さを誇り、遊び心満載な遊具で楽しく遊びながら知らず知らずのうちに体力もついてきます。
健全な身体づくりを通じて、体力だけでなく知力と気力とのバランスのよい発達を導いていくことを大事に考えています -
丈夫な心をつくる
人の心はそれぞれ違います。その心には考え方のクセのようなものがあります。保育者は 一人ひとりの子どもの心の動きをよく観察し、子どもの思いに共感し、また子ども自身が自ら心の持ちようを良い方向に動かしていくことができるよう促します。
幼稚園は集団生活です。その中ではどうしたってやりたくないこと、嫌いなこと、苦手なことに直面することがあります。でも、自分が何をしたくて、好きなことで、得意なことなのかは、やってみなければ分かりません(大人もそうですが)。まずは挑戦してみることが大切です。動機やきっかけはどこにあるか分かりませんが、まずは“好奇心をもつこと”“夢中になること”です。それは心にスイッチが入り、パッと火がつくような感覚です。
多種多様な保育活動の中で、子ども一人ひとりの意欲に寄り添い、やらされていると思ってとりくむのではなく、主体的に自らとりくみたいと思う子ども気持ちを大切に、心に火がつくようなアプローチを設けています。
こうした経験の中で、思いっきり全力を尽くして、とことん最後までやりぬくことを学び、自己肯定感(やればできるんだ)と自己効力感(かんばったな)を味わうことが実り豊かな成長につながります。
何度くじけても転んでも、必ず立ち上がる丈夫な心(レジリエンス)を育てます。 -
ワクワクドキドキ体験にあふれた多種多様な活動
保育には大きく分けて自由保育と設定保育(一斉保育)があります。特に厳密な基準があるわけではありませんが、自由保育では主に自発性や自立心が養われ、設定保育では協調性や自律心が養われます。
子供の成長にとってどちらも大切ですが、当然それぞれの保育の在り方にはメリットとデメリットがあります。当園では自由保育と設定保育のどちらもバランスよく取り入れて、両方のいい面を活かして保育を行っています。クラスごとの活動が中心ですが、自由遊びの時間もたっぷりあり、クラスや学年を跨いだ縦割りの活動や行事、遠足などの園外活動などを通じて、様々な経験を積んだり、新しいことにチャレンジしたり、他者とのつながりを深めたりしながら、毎日楽しく過ごします。
どのような保育であっても、その中でどれだけワクワクドキドキする体験が得られるかが子どもたちの成長の原動力になると考えています。